比較サイトのデザインで競合に勝つ！見た目よりも重要な戦略設計の方法とは

「比較サイトを作ったが、思ったように問い合わせ（CV）が増えない」
「デザインをリニューアルしたいが、何を基準に直せばいいかわからない」

多くのBtoBマーケティング担当者が、こうした悩みを抱えています。そして、その解決策として「もっと目立つボタンにする」「おしゃれな配色にする」といった、表面的なデザイン修正に走りがちです。

しかし、断言します。「見た目」だけを整えても、比較サイトの成果は上がりません。

成果が出る比較サイトのデザインとは、デザイナーの感性で作られるものではなく、「競合に勝つための戦略（バリュープロポジション）」を論理的に設計した結果なのです。

本記事では、数多くのBtoB比較メディアを成功に導いてきたKimerel（キメレル）の視点から、CVRを最大化するための「デザインの設計思想」と具体的なテクニックについて解説します。

なぜ「綺麗なデザイン」の比較サイトが失敗するのか？

制作会社に予算をかけ、美しく整った比較サイトを作っても成果が出ないケースが後を絶ちません。その最大の原因は、デザインの根底に「勝てる理屈（VP）」がないからです。

デザインは「戦略」のパッケージに過ぎない

ユーザーが比較サイトを訪れる理由は、「どのサービスが自分にとって最適か」を知るためです。そこで重要になるのは、「A社よりもB社の方が、〇〇の点で優れている」という明確な差別化ポイントです。

もし、戦略（中身）がないままデザイン（箱）だけを綺麗にしても、ユーザーには「どこの会社も同じに見える」という印象しか与えられません。
デザインとは、企業が持つ「独自の強み」を、ユーザーに瞬時に伝えるための手段でなければならないのです。

▶バリュープロポジションの「デザイン」とは？顧客価値を設計するVPC実践法

成果を出す比較サイトデザインの3大原則（Kimerel流）

私たちKimerelが比較サイトを構築する際、徹底している3つのデザイン原則があります。これらは一般的なWeb制作会社とは異なる、成果に特化したアプローチです。

1. 「VP（バリュープロポジション）」を可視化する

デザインに着手する前に、私たちは競合10社・30～50項目の徹底的な調査を行います。「ユーザーニーズがあるのに、競合が満たせていない領域」を見つけ出し、そこを貴社の「勝ち筋（VP）」と定めます。

デザインは、このVPを強調するために行います。

• 比較表の項目：貴社の強みが最も際立つ項目を最上部に配置する。
• ランキングの順位：「価格」ではなく「費用対効果」や「サポートの手厚さ」など、貴社がNo.1になれる軸で順位付けをデザインする。

このように、「貴社が選ばれる必然性」を構造的にデザインに落とし込むことで、CVRは劇的に向上します。

▶バリュープロポジションの作り方とは？実践的な策定方法を解説

2. 「第三者視点」で信頼感を演出する

自社サイト（LP）のような「売り込み感」の強いデザインは、比較検討段階のユーザーに警戒されます。
重要なのは、「公平な第三者が評価している」という信頼感（トラスト）のデザインです。

• 配色：派手な赤や黄色よりも、信頼感のある青や白、落ち着いたトーンを採用する。
• レイアウト：広告バナーを乱立させず、記事メディアとしての読みやすさを重視する。

Kimerelが運営する比較メディアは、「株式会社コリン」という第三者視点をデザインでも表現することで、ユーザーの安心感を醸成し、結果として貴社への問い合わせを増やします。

▶LPのCVR改善に効く「ランキングサイト」のデザインとは？

3. 「1キーワード1社」の独占構造を作る

一般的な比較サイトのデザインは、多数の企業を並列に扱い、ユーザーを迷わせがちです。
Kimerelのデザイン設計は、「1つのキーワードにつき1社（貴社）」を主役にすることに特化しています。

ランキング形式であっても、2位以下の競合他社はあくまで「比較対象（引き立て役）」として配置し、視線誘導やCTA（ボタン）の配置において、貴社が最も魅力的に映るよう計算し尽くされたデザインを提供します。

CVRを高めるための具体的なUI/UXテクニック

戦略（VP）が決まったら、それをユーザーにストレスなく伝えるためのUI（ユーザーインターフェース）技術が必要です。ここでは基本にして鉄則のポイントを紹介します。

比較表（コンパリスンテーブル）の最適化

比較サイトの心臓部は「比較表」です。以下のポイントを押さえましょう。

• スマホ対応（レスポンシブ）：BtoBでもスマホ閲覧は増えています。横スクロールやアコーディオン機能を実装し、崩れない表を作ることは必須です。
• アイコンの活用：「〇・△・✕」や「チェックマーク」を使い、文字を読まなくても直感的に違いがわかるようにします。
• 強調（ハイライト）：貴社の列だけに背景色を付けたり、「おすすめ」リボンを装飾したりして、視線を誘導します。

CTA（アクションボタン）のマイクロコピー

「問い合わせ」というボタンだけでは不十分です。ユーザーの心理的ハードルを下げる文言（マイクロコピー）をデザインに組み込みます。

• NG例：「資料請求はこちら」
• OK例：「60秒で完了！ 失敗しない選び方の資料をもらう（無料）」

検索・絞り込み機能の実装

掲載サービス数が多い場合、「従業員数で絞り込み」「価格順で並び替え」といった機能が不可欠です。
ユーザーが「自分に合ったサービス」を能動的に探せる機能デザインは、サイトの滞在時間を延ばし、納得感のあるCVへ繋がります。

まとめ：デザインは「科学」で作るもの

本記事では、比較サイトのデザインについて解説しました。

• デザインの本質は、見た目ではなく「VP（勝てる理屈）」の可視化にある。
• 「第三者視点」のデザインが、ユーザーの警戒心を解きCVRを高める。
• スマホ対応やCTAの工夫など、細部まで「ユーザー目線」で設計する。

これらをすべて自社で実装するには、マーケティング戦略、デザイン、コーディングの高度なスキルが必要です。

「今の比較サイトのデザインが正しいか診断してほしい」「競合に勝てる戦略的なサイトを作りたい」とお考えの方は、ぜひ株式会社コリンにご相談ください。
30項目以上の競合調査に基づいた、貴社だけの「勝てるデザイン」をご提案します。