要約 SUMMARY
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バリュープロポジションとは、競合他社との差別化を実現する上で欠かせない「独自の提供価値」のことです。
マーケティング用語として言葉は聞いたことがあるかもしれません。
しかし、その正しい作り方まで詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、バリュープロポジションの重要性やメリットを解説します。
さらに、キャンバスとの違いや、陥りやすいワナ、正しい手順についても詳しく紹介します。
また、すぐに実践できるよう、テンプレートも作成しました。
テンプレートの他に、メリットのまとめやメルカリの事例も入っています。
無料でダウンロード可能です。ぜひご活用ください。
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目次
バリュープロポジションという概念は、1988年に広まりました。
マッキンゼー&カンパニーのMichael J.Lanning氏らが発表した論文がきっかけです。
参考:「A BUSINESS IS A VALUE DELIVERY SYSTEM」
当時の定義は、「どのような顧客に、どのような価格・利益を提供するのかを明示したもの」でした。
一方で、現代では次のように定義されることが一般的です。
「他社には提供できず、自社だけが提供できる、ユーザーが求める価値」
具体的には、図の青枠部分を見てください。
ここは、ユーザーニーズと自社の価値が重なる領域です。
かつ、競合が提供できない部分、これがバリュープロポジションとなります。
つまり、自社だけが提供できる「独自価値」のことです。
ユーザーにとっては、それが「そのサービスを選ぶ理由」になります。
近年、市場のニーズは多様化しています。
商品・サービスの種類も増加しました。
その結果、企業は差別化を図らなければ生き残れない状況に直面しています。
多くの企業は、競合との差別化を図るために様々な試みを行いました。
たとえば、新たな商品を開発したり、新機能を追加したりといった施策です。
しかし、差別化を意識しすぎた結果、失敗するケースも増えています。
実際に、ユーザーニーズに合わないサービスを作ってしまい、逆にユーザーが離れてしまうのです。
だからこそ、ユーザーニーズを重視すべきです。
「自社独自の価値」を明確化するバリュープロポジションという考え方が、今とても重要視されています。
◆関連記事: バリュープロポジションの重要性|なぜVPを理解しないと、全ての施策が空回りするのか
このフレームワークの用途は様々です。
具体的には、以下のようなシーンで活用されます。
・新規事業の「独自の価値」を明確化したい
・顧客が求めている価値を提供できているか検討したい
・投資家に自社サービスの優れている価値を伝えたい
・採用活動において、競合にない強みを訴求したい
このように、新規事業開発や投資家へのピッチ、採用活動など多岐にわたります。
したがって、一度策定しておけば、色々なケースに応用することができるのです。
よく混同されるフレームワークに、「バリュープロポジションキャンバス」があります。
どちらも「提供価値」を明確化する点は同じです。
しかし、それぞれの特徴には以下のような違いがあります。
すでに市場が成熟している場合に有効です。
競合他社が多く存在している段階で使いましょう。
Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)という3Cの観点から価値を考察します。
市場がまだ成熟していない場合に有効です。
競合が少ない段階や、市場開拓のフェーズと相性が良いでしょう。
なぜなら、顧客をより深く分析するフレームワークだからです。
なお、以下の記事ではキャンバスについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
▶関連記事:【テンプレート付き】バリュープロポジションキャンバスの作り方とは?
近年特に重要視されていますが、作成には大きな利点があります。
具体的には、以下3つのメリットです。
これを作ることで、ユーザーニーズに基づいた「自社独自の価値」が明確になります。
その結果、提供している価値と、ユーザーが求めている価値の「ズレ」を発見できます。
ニーズとのズレはユーザー離れにつながります。
また、売上・収益の低下に直結します。
しかし、バリュープロポジションを作りニーズと合致させれば、収益改善も見込めるでしょう。
作成する過程では、ユーザーニーズを徹底的に深ぼります。
このプロセスを通して、今まで気付かなかった「新しいニーズ」を発見できるのです。
バリュープロポジションは、事業戦略やマーケティング戦略のコア(根幹)になります。
そのため、新規事業開発や商品開発にも役立ちます。
さらに、広告のキャッチコピーや営業トーク、組織への浸透など、幅広い施策に活用可能です。
ここまで、重要性やメリットについて解説しました。
「早速作ってみよう」と思う方も多いかもしれません。
しかし、バリュープロポジションを作る際には、「陥りやすいワナ」があります。
主に以下の3点に注意してください。
1つ目のワナは、自分たちの想いが先行してしまうことです。
その結果、ユーザーニーズを置き去りにしてしまいます。
どんなにこだわったサービスでも、ユーザーに求められていなければ価値はありません。
このことを忘れないようにしましょう。
2つ目は、既存の企業資産(アセット)に固執しすぎることです。
資産とは、顧客リストやノウハウ、技術などを指します。
これらを活用することばかり考えると、ユーザーが望まない商品を作ってしまう可能性があります。
特に、成熟した産業や企業でよく見られるケースです。
3つ目は、すべてのニーズに応えようとすることです。
ニーズに応えることは重要です。
しかし、すべてに対応しようとすると、以下のような状況に陥ります。
・機能が増えすぎて、営業やサポートの負担が増える
・訴求メッセージがぶれて、強みが伝わらなくなる
ユーザーニーズは多種多様です。
したがって、どのニーズに応えるのか、取捨選択することが重要です。
▶関連記事: 【最新】バリュープロポジションの成功事例5選|作り方や注意点も解説
ワナに陥らないためには、正しい手順を踏むことが大切です。
ここでは、バリュープロポジションの作り方を解説します。
必ず以下の順番で作っていきましょう。
まずは、「ユーザーニーズ」を洗い出します。
最初にここを徹底することで、「自分たちの想いの先行」や「アセットへの固執」を防げます。
考えるためには、ペルソナの設定が効果的です。
ターゲットはどんな人物か、どんな悩みがあるのか。
そして、どんな軸でサービスを選んでいるのかを洗い出しましょう。
また、実際にユーザーへアプローチすることも重要です。
インタビューやアンケートを行い、求める価値をブラッシュアップしていきましょう。
次に、自社が提供できる価値を特定します。
自社商品を客観的に分析しましょう。
そして、どのような価値を提供できているのかを洗い出します。
ただし、最初に挙げた「ユーザーニーズ」とのズレがないか確認が必要です。
「自社の強み」だと思っていたものが、ユーザーにとって不要な場合もあります。
そのため、照らし合わせの作業は慎重に行いましょう。
最後に、その中で競合他社が提供できない価値(競合優位性)を見つけます。
これら3つのプロセスを通すことで、バリュープロポジションが見つかります。
つまり、「ユーザーが求めていて、競合にはできない、自社独自の価値」です。
以下の記事では、より実践的な策定方法を解説しています。
▶参考記事:バリュープロポジションの作り方とは?実践的な策定方法を解説

最後に、役立つチェックリストを紹介します。
前述した論文「A BUSINESS IS A VALUE DELIVERY SYSTEM」に基づくリストです。
ぜひ皆さんも活用してください。
▼バリュープロポジション 10のチェックリスト
引用元:「A BUSINESS IS A VALUE DELIVERY SYSTEM」
本記事では、バリュープロポジションの重要性や作り方について解説しました。
これを作ることで、以下のメリットが得られます。
・ユーザーニーズとのズレを見つけることができる
・今まで気付かなかったユーザーニーズを発見できる
・効率的なマーケティングを実施できる
ただし、陥りやすいワナには注意してください。
正しい手順で、的確なバリュープロポジションを作りましょう。
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